三コウ

 今日のNHKの囲碁番組のこと。昨年の4月に始まったトーナメントの決勝戦だったんだけど、見ててなにがなんだか分からなかった。対戦者とは別のプロ棋士が同時進行的に解説をするのだけど、早碁ということもあって、その解説者もしどろもどろってカンジでして。


 で、その大きな原因がコウという囲碁独特のルールにある。囲碁というのは、相手の石を取り囲めば取り上げることができるという大きなルールがあるのだけど、コウというかたちになるとちょっとルールが変わる。取ったり取られたりするので、取られたらすぐには取り返せないことになっている。
 まぁこれを詳しく説明をするのは、しないしできないけど、実はこの形がある場面で三つできると、試合がチャラになり、再試合ということになるという特別ルールがある。これを三(さん)コウっていうんだけど。
 で、その三コウができるようなできないような状況が生じたわけで。いろいろあって片方が相当不利な状況でして、そちらの方にしてみればこの三コウに持ち込めば、うまくしてやったというわけ。いわばプロレスで四の字固めをくらったレスラーが必死にロープにすがればOKとするようなもの。
 解説者は、途中で三コウに気づいたんだけど、対戦後の検討ではその不利な状況にいた棋士は気づいてなかったとのこと。それどころか、これもいろいろあって、その不利な方が勝っちゃったの。
 で、こんなプロの方でも状況が分からないことがあるんだなって思ったわけで。
 藪組と布施組の抗争だって、なにがなんだか分からなくなることだってあるんだと思う。いくら藪組の組長が強いからといってもね。
 組長、さんこうになりましたでしょうか?

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