「まわれ右」ができるロボットができたらしい。
歩いたり走ったりするロボットがあるから、回ることぐらい簡単な気もするけど、よく考えると重心を前後以外に移動させるのって難しそう。このロボットは器用に回れ右をするそうな。
で、思い出したこと。「右向け右」という号令は、明治維新のとき、政府のある高官が考え出した言葉だと、司馬遼太郎さんがなにかの小説で書いていた。軍隊に入ってくる農民に規律を教えるためだという。
このかけ声、ネットで調べると、いまはやってないトコもあるみたい。でも、小学校時分、運動会のときには、必ず耳にする号令だったのね。
最初聞いたとき、とても不思議な感じだった。だって「右向け」だけでいいのに、また「右」と繰り返すなんて、なんだかおかしいよね。
で、運動会の練習中にも関わらず、「右向け左」とか「右向け前」などと言い合い、先生からは見つからないようにジャレあっていたのね。
先生たちは、いろんな思惑でこの号令をかけていたんだろうけど、少なくとも規律を身につけさせようという目論見は、少年院長のまわりでは崩れ去っていたわけで。
スタッフ「だから規律が身についてないだらしない大人になったと」
院長 「まぁ、そんなとこ」
スタッフ「で、人生もだらしなくなったと」
院長 「まぁ、そんなとこ」
スタッフ「で、人生のかけ声は、『あわれ右』」
院長 「まぁ、そんなとこ」
号令は、たぶん山県有朋が言い出したもの。司馬遼太郎の「翔ぶが如く」のなかに出てた気がしたので、パラパラとめくってみたけど分かりませんでした。ただそこでは、「右向け」のあとに「右」をつけたことが、号令としてすばらしいというようなことが記してあったようなないような。