「京大変人講座」

連休を利用して東京に行ったとき、書店で手にしたもの。
京大のいろんな学問の教授らが、普通とは異なる姿勢で研究に向かうことの大切さを平易に述べたもので、旅先で一気に読めてしまった。

人間環境学教授が担当する箇所に数学者の森剛さんの言葉が紹介してあった。
「誰にでも平等に、不平等はやってくる」というもの。


教授によると現実のネットワークは上の図ようになっている。○は個人で線はそのつながりを示している。そこにはたくさんの線を持った○とそうではない○があり、不平等なのだ。多くの○はあまり線をもたないのだが、でもチャンスがあればその多くのつながりを持つ○になりうるという。森剛さんの言葉はまさにこれを言い表しているのだという。

なるほどなるほど、とりわけこのネットワークの時代ではひょんなことで多くの線につながる○になることもありうるかもしれないと納得。

ところで、旅にでると宿泊近くをランニングするのがならわしで、その日の朝もホテルの近くを走ってみた。

いわゆるシロガネーゼがお住まいになると思われるあたりで、その光景をホテルの部屋から俯瞰したのが下の写真だ。
写真ではわかりにくいが、実際にそばまで行って見てみると個人宅ではみたこともないような立派な壁で囲われた、これまた立派な邸宅がいくつも立ち並んでいる。

きっとこれから先も絶対に住むことができないような邸宅。きっと間違いなく多くの人がそういう立場にあるだろう。

ああ、やはりほとんど誰にでも平等に、不平等はやってきてるんだなぁ、と朝の空は晴れていたが、なんだかとても悲しい気分になるのであった。