13日の金曜日

13fri
 先週の13日の金曜日はどう過ごされただろうか。クリニックの周辺では、交通事故や墜落事故は起こらなかったし、ジェーソンが襲ってくることもなかった。やはりキリストさんとはあまりお付き合いがないから、その厄日からも無視されたのだろう。
 でも今から14年後の2029年4月の13日の金曜日は違う。仏教徒であれ回教徒であれ学校の生徒であれ、災難が降りかかるかもしれない。
 というのは、その日に2004MN4と名付けられた小惑星が地球の近くを通り過ぎるからだ。


 大きさおよそ320mのこの小惑星は、2004年6月に発見され一度姿を見失われたが、半年後にまた見つかっている。
 たかが300mと思うなかれ。地上にぶつかればテキサス州ほどの大きさの範囲をぶっとばすし、海だったら広範囲に津波を起こす。たかが一人の患者が、クリニックの経営を大きく左右するようなものだ。
 天文学者はこうした小惑星と出会うと、まず確認できている飛び飛びのデータで軌道を計算する。次に地球と衝突する可能性を考える。そしてしばらく観察したあと、それはないことを理解する。
 現時点で分かっているデータでは、2029年4月には地上3万キロのところを通過することになる。静止衛星が3万6千キロを飛んでいるのと比較すれば、かなり地球の近くを進むのだ。
 そばを過ぎるだけだったら問題ない。だが、地球の重力で惑星の軌道がそれることも考えられるという。
 今から先、何回か2004MN4が地球に接近することがあり、そこで得られた観測データでさらに詳しく検討ができるようになるはずだが、今のところは、まぁ衝突はないだろうというのが天文学者の予測らしい。
学者「ぶつかったら交通事故みたいなもんですね」
院長「自損事故だったら自分の責任だから分かるけど」
学者「仕方ありません」
院長「学者としての責任は感じないんですか」
学者「ジェー損事故だと思ってください」

ネタ元
Friday the 13th, 2029

“13日の金曜日” への1件の返信

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。