防虫物質

 蚊を寄せ付けない、自然の防虫物質を出す人がいるらしい。
 黄熱という病気を媒介する蚊に刺されにくい人たちがいることに、ある研究チームが気づいた。で、彼らの臭いを分析すると、11個ぐらいの蚊を寄せ付けない物質があることが分かった。今後防虫剤として、スプレーとかローションとかに用いられるかもしれないという。


 蚊に刺されやすい人とそうじゃない人がいるのは経験的に肯ける。人の出す二酸化炭素や体温に惹かれて蚊が近づいてくるというのは、よく知られた事実で、この蚊の好む条件があまりない人が刺されにくいんだと、今まで勝手に理解していた。
 好む条件じゃなくて、嫌いな条件が問題だったのね。
 なるほど、これはいままでの人生を振り返ってみる必要がありそうだ。お酒の席で、女性が近づいてこなかったのも、女性に好まれる要素が少ないのじゃなく、女性に反感を抱かせるなにかを放っていたのかもしれない。
 日頃、患者が少ないのも患者から好かれる要因が少ないのではなく、患者が来たくない理由があるのかもしれない。
 今度飲み会があったら、近づいて来ない女性にこちらから近づき、その理由をただしてみよう。すぐには答えてくれないかもしれない。それでも、返事をもらるまで膝をつき合わせてねばってみよう。もう一度カルテを見て、もう来なくなった患者にどうして来てくれないのか、聞いてみよう。電話でもいい。すぐに切られるかもしれないけど、なんどでもかけ直してみよう。
 きっとなにか原因が明らかになるような気がする。

おまけ
(自然防虫効果の遺伝に関する一考察)
夏場、庭で草取りをすると、ほんの数分出ただけでも、蚊に刺される。防虫スプレーは能書きほどには効き目がなく、窓用のネットを頭に巻き付けてみたりしたのだが少しでも隙間ができると攻撃を受けてしまう。過去に麦わら帽子タイプで、”ひさし”の周囲にぐるりと肩まで届くネットがつけてある帽子を見たことがあり、探していたのだが、昨年偶然あるルートでそれを手に入れることができ、それ以来蚊の面倒は消失していた。
そんなある日、庭の草取り中に、父親がやってきた。隠居生活を送っている父親は、一日の大半を土いじりで過ごしている。彼はしばらく私の頭を見つめたあと、静かにこう質問した。
「それ、どこで買った」
かくして、防虫効果を”出せない”体質は遺伝するものと考えられる。

“防虫物質” への3件の返信

  1. みちるパンが また病院に来たりして (*^_^*)
    M先生 若い奥さんに 来てもらってるのに それ以上 欲をかいてたらバチがあたりますょ♪

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