言語

 ヒトの言葉のリズムを使って、ラットが二カ国語を区別することができるらしいという記事より。
 スペインの学者さんの研究で、まずラットにエサに関連づけて日本語とオランダ語に反応するように訓練する。そうした64匹を4つの群に分ける。
1.それぞれの母国語をしゃべる人の言葉を聞くラット、2.合成音を聞くラット、3.母国語じゃない人がしゃべるのを聞くラット、4.逆向きの言葉を聞くラット、の4つね。


 日本語に反応してエサをもらえたラットはオランダ語に反応せず、オランダ語を認識できたラットは日本語を理解できなかった。逆さの言い回しでは日本語もオランダ語も理解できす、合成音や違った人がしゃべっても分からなかったという。
 つまり日本語のエサでつられたラットは、その人の言葉だけを、オランダ語で慣らされたラットはそのオランダ語だけを理解できたという話らしい。
 このニュース、なにがおもしろいかというと、言語が発達する前に、言葉の原型とでもというのがどう理解されているのかを、ヒトやサル以外で初めて示されたものだから、ということらしい。
 ほかにも、このニュースのここでの紹介にいくつ誤訳があるか、なぜラットなのにチュー国語じゃないのか、なども挙げられる。
 まぁ確かに赤ん坊なんか見てると、なんでしゃべれるようになっていけるか、不思議だよね。ぜひがんばって明らかにしてもらいたいものだ。
 とはいえ、言語を失っていく過程については、体験的にかなり明らかになっているので、ここに報告しておこう。
まず、ろれつが回らなくなる。ほんとあるとき急に口がまめらなくなる。この”初期言語喪失期”には自覚は十分ある。そのまま飲酒を控えれば、また言語を獲得できるのだけど、どういうわけかそのまま突き進む。
 次にやってくるのが、目がすわり出すという”中期言語喪失期”。この時期になると、言語が極端に少なくなる。
 人からなにか聞かれても、ネズミの”チュウ”程度の、意味があるのかないのか分からない、「ああ」しか答えられなくなる。
 で、最後は後期。当然、言葉も記憶もすべてなくしてしまう。 
 でも、不思議なことに翌日にはまた言語を獲得している。
 そしてさらに不思議なことに、前日の後期の有様を人から聞くにつれ、また言葉を失っていくのだ。

“言語” への1件の返信

  1. 多いお仕事なのだから、たまには、言語感覚を麻痺させて、あの世に行ってこないと、身が持ちませんて。{/fine_face/}{/niwatori/}

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