地球外生命体

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 仕事がら血を見る機会が多い。とはいえ医療に関係のない方も日常生活で血ぐらい遭遇することもあるだろう。だが大量の血となるとどうだろう。そうそうお目にかかれるものではないはずだ。カミさんにさえ注意していれば、この院長でさえこれから先も日常的には出くわさないものと心得ている。


 だがインド西部にあるケララ地方では違ったようだ。2001年6月25日その地域に血のような赤い雨が降ったのだ。それは2ヶ月間続き、ついには浜辺は赤く染まり、地元の人の服はピンクになりあるいは木々は紅葉したようになった。
 もちろん原因の調査が始まる。カミさんがケララにいれば、また違う推測もあり得たかもしれない。だが結論は、アラビアから吹き上げられた土埃のせいで赤くなったのだろうということになった。
 ところがそれに異議を唱える学者が出た。ガンジー大学の物理学者ルイス博士だ。採取された赤い雨を顕微鏡で覗くとバクテリア状のものを見いだしたのだ。上の写真がそうだ。そして彼はこう結論した-赤い雨の正体は彗星から地球へばらまかれた地球外生命体。
 このなかにはDNAは含まれていないが、そんなものは生命体の証でもなんでもないと博士はいう。確かにいわれてみれば水戸黄門の印籠も、中身がなんだろうが印籠は印籠だ。
 それに雨が降り出す数時間前、ケララの家々を振るわすほどの轟音が響き渡ったという報告もある。カミさんがケララにいれば、また違う推測も成り立ったかもしれないが、これも彗星が爆発した証だとルイス博士は主張している。
 こうしてみると、なんだか地球外生命体のような気もしてくる。ルイス博士のサイトに”アホタレ”と書き込んだ科学者がいるそうだが、夜中にカミさんを差し向けたくなる。
 だがよく考えるとやはり違うのではないだろうか。
 仮に生命体だとすれば2ヶ月間も降り続けるような大量の生命体というのは、なにか不自然さを感じるではないか。まるでどこかの星から地球をめざしてやってきたもののようだ。
院長 「ルイス博士、その点はどうなんでしょうか」
博士 「すばらしい。考えもつきませんでした」
院長 「はぁ」
博士 「それこそわたしの理論を補足するものです」
院長 「はぁ」
博士 「彼らはあこがれの地球をめざして来てたのです」
院長 「はぁ」
博士 「彼らこそ、地球がいい生命体なのです」

ネタ元
Red rain could prove that aliens have landed とか
Red Rain Proof of Extraterrestrial Life?とか
2001年、インドの”赤い雨”から地球外生命体を発見か

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