和音

 音楽用語にコードという言葉がある。一言でいえば、複数の音が重なっているものだと解釈しているが、どんな音でもいいというわけではない。そこには複雑な理論がある。なんどか理解しようと挑戦してみたが、そのたびに挫折を繰り返してきた。奥がワーと驚くほど深いのだ。だからだろうか、コードのことを日本語でワー音ともいうようだ。


 この和音をつかってタンパク質の構造を調べようとしているUCLAの分子生物学者がいる。
 まずネタ元に触れる前に、二つの点について説明しておく必要があるだろう。もちろん持てる最大限に近い知識を動員してのメモだから、ここにメモした以上のことを質問されても困る。
 まず一点目。
 タンパク質はヒトであれ昆虫であれ、すなわち生物にとってとても重要な働きをしている。ある意味、生物はタンパク質そのものなのだ。その形や大きさはさまざまだが、構成要素は至極単純である。タンパク質が人間だったら、きっと性格は淡泊質に違いない。
 つまりアミノ酸が連なったものがタンパク質なのだ。
 もう一つの要点はそのアミノ酸は20個あるということだ。なぜ20個なのか、なぜビールの大瓶が633mlなのか謎だが、とにかくこの20個のアミノ酸がいろいろつながり合うことでタンパク質ができあがっているというわけだ。
 タンパク質の構造を研究している件の学者は、いろんなタンパク質の類似点をなんとか簡単に見分けられないかと考えた。そこで浮かんだアイデアがアミノ酸で和音を作るというものだ。似たような和音だと似たような構造を持っていることになる。
 だがそれぞれに20個の音を割り当てそれを和音とするのはかなりやっかいだ。そこでアミノ酸をさらに似たようなもの同士のグループに分けるなどいろいろ工夫をしておられるようだが、そんなことはさておき、果たして一体どんな音がするのだろうか、とても気になるところだ。







ネタ元
Proteins Play The Piano

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。