ニワトリの脳図

 よく知らなかったのだが、ニワトリと人の脳というのは似ているらしい。酔っぱらったとき飲鳥と呼ばれなかったのが不思議なくらい似ているという。
 そこで人の脳の研究に役に立てないかと、オーストラリアの二人の科学者が7年をかけてニワトリの脳の図を描き出した。
 従来からあったニワトリの脳の図に100以上ものあたらしい領域を足し加え、さらに発生学上重要な11の新しい部分を初めて記載したものになっているという。


 興味あるのはこの図の描かれた方法だ。
 ニワトリの脳をスライスし写真に撮りそれをトレーシングペーパを使って2Bの鉛筆でなぞったのだと研究者は語っている。たとえばMRIというような検査を用いれば生きたニワトリの脳を写し出すことができるわけだが、そうしたハイテクを使わず昔からあるスケッチという手法に頼ったのだ。
 でもハンドメイドだからといってバカにしてはいけない。
 未踏域のマッピングには議論も残されているが、研究者いわく「ほかのいろんな資料をつき合わせて納得がいくまで議論すればいい。そのときは新たな線を加えるだろうけど、まずそんな間違いはないはずだ」
 発生学にも疎く正直どんな図が出来上がったのか想像もできないが、この自信に満ちた言葉からするとよっぽど詳しい図なのだろう。驚くばかりである。
 もちろんそこにはニワトリの犠牲が伴っていることを忘れてはならない。きっと一羽や二羽の数ではないだろう。そうしたニワトリには気の毒なことをしたわけだが、脳科学の進歩のためには仕方のないことだ。
 せめて供養の気持ちを込めてこの図に名前をつけることを提案したいのだが。




ネタ元
Inside the brain of a chicken

“ニワトリの脳図” への2件の返信

  1. 私の脳みそはニワトリ並み・・・そんなハ図は・・・
    院長の「あわせて読みたい」のトップには秋田おそがけ新聞が・・・私も時々読んでました~でも最近秋田弁で書いてくれないので寂しいです。

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