センスオブワンダー

地上絵で有名なナスカで植物を描いたとみられる絵が発見されたという。
当然ナスカだからナス科の植物に違いないと思って記事を読んだが、トウモロコシか、地元に自生するハマビシ科という。
トウモロコシはイネ科だか的外れだった。

ところで昔、花弁が開いたチューリップを見てなんの花なのか分からなかった院長がなぜトウモロコシがイネ科ということを知っているのかというと、子供たちの中学受験に付き合ったことがあるからだ。

”中学受験、植物”あたりで検索すれば、いろんなサイトがヒットする。そこには植物の構造や分類がたくさん書いてあるはずだ。
そして最後にあるのは、結局それらの覚え方だ。

センスオブワンダー、つまり自然への興味をかき立てる要素がほとんど感じられない。
もし院長が全国の小学生に植物を教えることを任されたら、「自分が素敵だと思う植物をたくさん丁寧にかつ詳細にスケッチできるようになろう」と呼びかけるだろう。十ほどの植物の絵がうまく書けるようになれば、きっと自然への慈しみを味わうと同時に植物の成り立ちについていろんな疑問を抱くようになるはずだ。

ただし花弁が開いたチューリップを見てなんの花なのか分からないような生徒がいたら、センスオブワンダーより前に、センスオブ何ンダーを磨きなさいというだろう。