ゴールド

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 ゴールドは貨幣価値の大元だ。その証拠にうちには1gたりともない。だが人生の価値をお金なんぞに置いてないものとしてはそれでもかまわない。あたかも至上命令のように金を追い求める人たちとはこちらからお付き合いを遠慮させてもらっている。
 だかこの細菌とはどう付き合えばいいのだろう。Ralstonia metalliduransという菌のことだ。
 この細菌、金を作り出すことができるかもしれないのだ。


 オーストラリアの金鉱から採取された金の小片に付着しているような菌で、研究室でこれを増やし溶液のなかに置いておくと8時間ほどすると、顕微鏡で確認できるほどの大きさではあるが金の小塊ができたという。
 
 細菌が金を食べその排泄物が出てきたんじゃないの、などという意見もあるが、ネタ元の研究者は、まだ確定的ではないが、この細菌が金の形成に重要な役割を担っている可能性がある、と粘っておられるようだ。
 金には細菌の発育を押さえる作用がある。たとえば関節リュウマチでは金製剤が治療薬として用いられ効果を発揮することがあるが、そもそも用いられるようになったのは、かつては関節リウマチが結核菌で起きると考えられていて、かつ金は結核菌の発育を阻止することが分かっていたからだ。
 だから金を出すことでこのRalstonia metallidurans は周囲の菌を押さえ込むようなメリットがあるのかもしれないというようなこともネタ元では言及されている。
 まぁもし細菌が金を作り出しているようなことがあれば錬金術にも繋がることかもしれないのだが、それはないだろうと素朴に思う。きっと排泄物説あたりに落ち着くのだろう。
 もし金がなければ死んでしまう、などと騒ぎ立てる輩だったら考えものだが、この生き物とのつきあいは許容範囲内ということになるだろう。
 きっかけはなんであれ知り合いになった以上、なんだったらうちに遊びにきてもらってもいい。どうせなら8時間といわず何泊でもゆっくりとしてもらいたいものだ。
 こうメモするとなんだか、ゴールドを求めているように誤解する人もいるかもしれないが、そんなことは絶対にない。
 最初にメモしたように人生の価値を金に置かないこと、これを金貨極上として生きているのだ。
 あ、もとい、金科玉条ね。

ネタ元
Eureka! Bacteria Have the Midas Touch

“ゴールド” への3件の返信

  1. 私のまわりには、あたかも至上命令のように金を追い求める人達しかいませんが・・

  2. 菌金

    とある国の、とある金鉱から採取された金に付着していた菌。 コイツを溶液の中で8時…

  3. そうなんですか。それは少し寂しいですね。機会があれば一度、夢の追いかけ方でもお教えしましょうか。
    あ、もちろん金と引き替えです。

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