カモノハシ

 カモノハシの性染色体についてのニュースより。
 その前に、カモノハシと性染色体について説明しておかねばならないだろう。
 まずカモノハシについて。

 オーストラリアに生息する生き物で、他の大陸から切り離されたため、独自の進化を歩んできた。夜の街のカウンターの中に、ガマの足のように進化した女性を見たことがあるが、この生き物はそれとはちょっと違う。
 そこの記事に書いてあるように、「お乳を出すにも関わらず、卵を抱き、鳥のようなくちばしとハ虫類のような骨格」をもった生き物なのだ。
 次に性染色体について。
 細胞のなかにある小さなもので、これで”性”が決まる。”東京ラブストーリー”も”源氏物語”も、これがないと存在しえなかった、という代物だ。
 で、ほとんどのホ乳類では、XとYの二つの性染色体の組み合わせで決まる。具体的にはXXでメスになり、XYでオスになる。
 不幸はそこから始まる。男となり、あるいは女となった生物体は、やがて解けない恋の方程式を解こうともがき始める。だがそのXとYの解は、男と女の間にある深い深い底なし沼に人目に付くこともなく沈んでいるのだ。
 これで、ようやくカモノハシの性染色体の話に移ることができるだろう。
 このカモノハシ、オスがXYXYXYXYXYで、メスがXXXXXXXXXXとそれぞれ染色体が10個もならんでいることが分かったという。ガマの足のように進化した女性が、スターウォーズに出てくる”ジャバザハット”でないと分かったとき以上の驚きだ。
 どうしてこんなに並んでしまったのか、研究者にも見当がつかないらしい。
 でも泥沼の薄汚い水をたらふく飲んできたものとしては、なんとなく分かるような気がする。
オスを傷つけてはならない。オスに従順にならねばならない。ビールは三本以上飲ませなければならない。きっと創造主は、そのようなメスの生き物を作りたかったのだ。その実験がカモノハシだったのだろう。
 もちろん、これに反発するメスも出てくるはずだ。そのために密かに染色体に刻印を入れられた。
 いつも業を背負って生きなさいと、心を痛めて書かれたのだ。逆らうと天罰ものよ、と忠告されたのだ。
 だからメスの染色体の数は、ten×なのだ。
 でも創造主は失敗された。思惑ははずれ、オスを傷つけ、オスを従え、ビールを三本に制限する生き物へと、メスは勝手に進化していったのだ

……と思う。一方オスは、ワイワイYYと無邪気に振る舞う生き物へと、思惑通り進化した。きっと創造主の性別はメスじゃなかろうか、とも思う。

“カモノハシ” への4件の返信

  1. 先生 ビールは3本なんですか?
    3本は多いですよ(#^O^#) 3本は

  2. ミルク&ココアが入っているの。
    それを3本飲む!!!
    ふふふふふ。

  3. 朝晩めっきり冷え込む今日この頃。金魚の挿絵が一層涼風を運んできてくれます。ありがとうw

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