うわさ

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 うわさというのは不思議なものだ。悪いうわさはあっという間に広がるのに、いいうわさはなかなか広がらない。
 ところがだ。院長が妻夫木に似てるという噂は広がっていない。まぁいいうわさだからなかなか広がらないのかもしれないが、かといって妻夫木に似ていないという悪い噂も広まっている気配をみせない。
 一体どうなってるんだろうと考えていたとき、ネットに広がっているうわさ話をゲットした。


「赤い惑星のショーが今始まろうとしている」
「記録されているなかでもっと地球と火星が近づき、地球が火星に追いつく」
 うわさ話は続く。
「8月27日は月のように大きく見えるだろう」
 まだまだある。
「今日生きている者はだれも、二度とこれを見ることができない」
 最初の文だけが真実だ。ほかはいたずらに過ぎない。2年前の8月に起こった火星大接近と同じような大接近が8月27日にではなく8月30日に起こる。その日には夜空を見上げただけではっきりと輝きが確認できるだろう。
 もし月のような大きさになれば、地球の軌道が変えられ、大津波が起こるはずだ。
 でもそんなことにはならないから大丈夫。小型の望遠鏡でもあれば写真のような南極の氷の帽子と表面の奇妙な柄を見ることができるから、どうぞお楽しみあれ、というのがネタ元の紹介だ。
 正直、いたずらとしては面白みがなくB級の臭いがする。国内で出回っているかどうか定かではないが、日本バージョンにはせめて「その日はたこ焼きがタダになる」ぐらいの内容が入っていて欲しい。
 ただ注意しなければいけないのは、これをネタにサギ紛いのことをしでかす輩がいるかもしれないということだ。たとえば火星を遠ざけるプロジェクトの協力金を集めているなどといってくるかもしれない。
 オレオレ詐欺が成立するくらいだ。去れ去れ詐欺も十分ありえるだろう。
 要はこうした情報に触れるときは、うわさかも、というあいまいなところで納得してしまわず事実を確かめることだ。
 でないと、詐欺師から、うわさカモにされてしまう…かも。
 

ネタ元
Mars Hoax Circulates the Internet

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