グリコのキャラメルは一粒300m。関西人でなくてもよく知られているエネルギー換算数値だ。
では雨は一粒、どれくらいのエネルギーに相当するかご存じだろうか。なんだかナゾナゾめいた質問だが、それを実際に考えている科学者たちがフランスにいる。
落ちてくる雨粒からエネルギーを得ることができないか研究しているのだ。
物理が絡むネタ元の記事でやや理解できないところもあるが、要約するとこんなメモになる。
まず押さえなければならないのはピエゾ電気という用語だ。石英などのある種の鉱物は外力でゆがめられると電気的性質を帯びるようになる。そのとき出てくるエネルギーをピエゾ電気という。チャッカマンやガスコンロの点火装置はこの現象を用いたものだ。
落ちてくる雨粒に外から与えられる力の役割をさせ、このピエゾ電気を起こさせようというのが彼らの発想だ。ゆがめられるものは厚さ25マイクロの特殊な膜で、雨粒が当たると振動し始め、そのエネルギーがピエゾ電気に変換される。
1ミリから5ミリメートル大の雨粒でこのシステムは作動し、理論的には最大12ミリワットのエネルギーを生み出すことが出来るという。将来この電気を蓄えるための方法が見つかれば実用化できると研究者らは考えている。
もし実現できればフランスのような降雨量では年に1平方m当たり1ワット/時のエネルギー、つまり1ワットの灯りを1平方mごとに置いて1時間フランス全土で灯すことができるだけのエネルギーを得られるということだ。全エネルギー消費量に対する割合はごく少ないものだろうが、なんだか夢がある話ではないか。
今後の研究の役に立つかどうか分からないが、わくわくさせてもらったお礼に研究者に教えてあげたいことがある。
実は雨は一粒、何メートルになるか、日本独自の換算法があるのだ。