昔から不思議に思う現象がある。
夜、カミさんから空けたビールの本数を訊かれても数えられないのは、数える気がないからだ。
だが数える気がいくらあっても、それも丁寧に数えている最中でも横からカウントとは全く関係のない数字をいわれると、往々にして混乱してしまうのはなぜだろう。
それを解くヒントになるかもしれない記事があった。
結論からいうと後頭部に数をアバウトに数える細胞があってその情報を元にしながら前頭葉でより精密に数えているということらしい。
サルを使った実験でサルが大きな数を数えているとき活動を増し、逆に少ない数を数えているとき活動を減弱させる細胞群が後頭葉にあることが分かった。逆に小さな数を数えているとき活動を増し、数が増えていくと減弱している細胞群もあった。
そうした先行する細胞の活動が前頭葉に伝わりさらに詳しく数え上げるという作業を脳はしているのではないかというのだ。
横でごちゃごちゃいわれると数えるのが混乱するのは、この最初の大まかな数の把握が混乱するからではないかと推測したのだが、はたしてどうなのだろうか。
ただし記事の内容が十分理解できていないという難点をともなった推測だから、どうだろうかもクソもない。
記事はなんとなく理解できるのだが、いまひとつピンとこない。そこで研究者の言葉を紹介してみよう。
「jar full of M&Ms を持っていて、いくつ入っているか訊かれるようなものだ」
さらに分からなくなってきた苦悩を共有してもらいたかっただけかもしれない。でも紹介した以上けじめをつけねばならないだろう。きっとこういうことではないだろうか。
jar full of M&Ms とは写真のような M&Ms のチョコがはいった瓶(jar)のことだ。M&Msを知らない人はお菓子の類だと理解してもらったらいいだろう。このなかにいくつ入っているか数えるときいくつかに分けて数え、それを合計するだろう。
そのような数え方を頭はしている、ということだと理解した。
でも正直、やはりよく分からない。
ただこの研究者の言葉には重要なヒントがあるような気がする。
キーワードは、jar と菓子だ。
数えている最中、横で数えられると混乱するのは、間違いなく「ジャカーシー」からではないだろうか。
ネタ元
Counting on Your Brain to Keep Score