「エビデンスを疑う人たち」(リー・マッキンタイヤ著)に目を通した。
地球が平坦であると考える人たち-flatearher-の国際集会に”侵入”し、その状況をレポートするところから本は始まる。
flatearherの主張は、たとえば南極には円盤の地球から海水がもれないように巨大な壁がある、とか、宇宙の映像は陰謀論も絡んだファイク画像だ、などなどこれを包むに足る風呂敷はなかなか見つからないだろうと思われるものだ。
そうした彼らをはじめとする科学否定派、懐疑派のひとたちを納得させるためにはどうすればいいのか、ということを事細かにかつ実践的にアドバイスしている本である。
もしそうした人たちと話し合う機会があればとても参考になるものかもしれないが、正直、うまくいくかどうか自信がない。
というのは、利害の有無を考慮にいれても、そもそもこうした思考の違いは、人類が本来持つ多様性に基づくものではないだろうかという思いがあるからだ。
人類は言葉を駆し使始めた遠い昔から、他人のいうことなど気にしない行動が人類を今のように地球上のあらゆるところにはびこらせたのではないだろうか。
もしそうなら著者が求めようとしている解はないのかもしれない。
ただ科学を否定するような理解や行動が、たとえば地球温暖化や新しいウイルスの蔓延に対処する際の大きな障害になるのであれば、その災難を被る一員としては困ってしまう。
だから著者の問題意識は今後も意識して共有すべきものなのだろう。
ということで Flat Earth の主張を再度確認しようとネットサーフィンしていると、ある動画に出会った。
Flat Earth派を否定するもので、youtubeの題は Destroying Flat Earth Without Using Science、つまり”科学を使わず Flat Earthを否定する”、というものだ。
英語で語られているため理解が追いつかず自信がないが、”月がいつも同じ面しか見えないけど、平らな地球だったらそんなことは起こらないよね”などのイラストを用いた主張が展開されている。見ているだけでも楽しいのでアップしてみた。
さらに興味を引いたのがその動画についた次のコメントだ。
“Join us at triangular earth, we have a point”
“俺たちの三角地球に参加しなよ、尖った先(point)があるけど”、という意味だろうが、この we have a point は ”的を得ているだろ”という意味でもあるはず。
あ、うまい、座布団が数枚、あたまの中を飛び、すぐに日本語で切り返したくなった。
ということでこれはどうだ。
“俺たちの三角地球に参加しなよ、角が立つかもしれないけどね”
寄せられた4万以上のコメントはほとんど英語のようで、投稿しても二番煎じなのはバレないだろうが、英語でお前は flatearher かなどと質問されると英語で説明するのはできないのでやめにした。