「世界は「関係」でできている」

カルロ・ロヴェッリ氏の著作だが、なんだって?
そんなことはワイドナショーを見てればわかることだ。不倫関係や熱愛関係など、世界が関係で成り立っていることはいつも報じられている。

でもね、そういうことじゃないらしい。これは量子論敵視点から世界を解釈する哲学的アプローチの本だ(と思う)
とても難解な内容で、興味を抱く行為とその対象を理解する行為にはとてつもない乖離があることを実感させられる本でもあった。
そうはいっても、ひとつ気になることがあったので、メモしておく。


量子の世界では不思議なことが起こる(らしい)。たとえば「量子のかさね合わせ」や「量子のもつれ」。
「かさね合わせ」とは原子の世界では、二つの状態が同時に存在しているということ。「もつれ」とは、たとえばふたつの光子をもつれさせると、どんなに離れていても二つは同じ性質を示すという(らしい)

こうした日常の生活で体験する感じ方とまったく違う量子の世界の振る舞いを、どう解釈すればいいのかというのがこの本の趣旨だ。
で、パラレルワールドなどの突拍子もないいろんな説が歴史的に登場してきたのだが、たしかになんとなくうさん臭さがあったのも事実だ。だが著者の語る「関係性」という世界観はすっと腑に落ちる(ような気がした)

そこで気づいたこと。
量子論の発展の初期に量子の軌道を「行列」で表すことに成功したハイゼンベルクのことが述べられているのだが、そもそも行列での数の操作にはおもしろい性質があるのだ(というような気がする)。

たとえば10個の変数の1次方程式、つまり10元連立方程式があったとしよう。
中学校の数学のやり方で解こうとすると、もし変数の1個を計算ミスすればそれからあとをすべてやり直さなければならない。

だが行列を用いた方法ではそうではない(だと思うような気がする)。1か所の間違いがあればそこを訂正すればいいだけだ(と思うような気がしたような気がする)

つまり、変数だけの行列をX、変数の係数だけの行列をA、定数だけの行列をKするとXA=Kと表され、ここでは10個の変数のそれぞれの関係性が一挙に表されているからだ(というような気もする)

これって、著者のいう、関係性に関係する関係が表出しているではないだろうか。(というような気がしないわけでもないような気がする)

以上、ちょっと、かっこつけてメモしたが、カルロさん、どうでしょ?。

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