疲労物質

 疲れというのは身体ではなく頭で作られるものだというニュースより。
 伝統的に疲れというのは、オーバーワークした筋肉が適当なところで機能を停止しようとしてるものと考えられてきたんだけど、どうもそうじゃなく、インターロイキンという体の中の物質が脳に働きかけて、筋肉のダメージを起こさないようにしてるのかもというお話。


 7つのランナーズクラブのメンバーに、この物質と、走るのに影響を与えない無害なものを注射して10Kmを走ってもらって記録を取る。翌週は逆にして、つまり物質を打った人は無害なものを、無害なものを打った人には物質を注射して、またまた記録を取る。
 で、この物質を打った人はだいたい一分ぐらい、そうじゃないものを打ったときより遅くなったという。
 この研究者、自身がボート競技者で、学生のころ5キロの距離を走ってた翌日、マラソンを走ったような疲れを急に感じたことがあるそうな。
 なるほど、走るのが遅くなったというのは分かる。だけど、今ひとつ疲れというものがこれで起こってるというのは、この記事を読む限りではよく分からないような気がする。ビールを飲んで走ったら遅くなったから、ビールは疲労物質であるとのデマが広がるのも、困るし。
 確かに疲労を起こさせるものについては、いろいろいわれてて、代表的なものは乳酸というものがあるんだけど、実はずっと前からホントかなとカンぐってた。たとえばダンベルを何回も上げ下げしてると、段々腕が動かなくなるのは、この乳酸が筋肉のなかで溜まるからだというのね。
 でもね、ごくごくありふれた点滴で乳酸リンゲルというのがあって、それ点滴しても、患者さんが「疲れた」などというのは一回も聞いたことがない。まぁもともと病気の人にしか点滴しないから、疲れが増しても分からないだけなのかもしんないけど。
院長  「疲れは頭で作られることは以前からうすうす気づいてた」
スタッフ「そうですか」
院長  「それほど動かなくても疲れるんだよね」
スタッフ「そうですか」
院長  「じっとしてても疲れる」
スタッフ「…人生の疲れですね」
院長  「そうそう、心でずっしり感じてる」

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