ノーベル賞

 ノーベル医学賞にニオイの研究が選ばれた 。そもそもニオイというのは、ニオイの分子が鼻のなかにある受容体というところにくっついて、それが電気的な信号となって脳に伝わり起こるもの。
 その受容体は1000ほどあるという。ところがヒトはおよそ1万のニオイをかぎ分けてるらしいのね。

 じゃあ、数が足りないぞってことになるんだけど、秘密はそれぞれの信号が組合わさることで、いろんなニオイに対応してることが受賞者らの研究で分かった。
 ほかの研究者の表現を拝借すると、”バーコードのように”認識しているという。つまりそれぞれの受容体からの信号の組み合わせだけでなく、さらにその強弱の組み合わせをもニオイの情報として納められているというわけ。
 それだけでなく、ニオイと記憶の関係も、この研究で徐々に解明されつつあるというのが受賞の理由みたい。
 で、思い出したこと。知人のお母さんとその高校生の息子さんの話。
二人でテレビを見てると、カップラーメンのCMが流れていたらしい。テレビのなかの女性がおいしそうに麺を口にする。それと同時に、「ニオイを嗅げる新発明のコマーシャルです。画面に顔を近づけてください」という内容のナレーションが流れたそうな。
 これはすごいと二人はあわてて一緒に画面に顔を近づけた。で、ニオイを嗅いでいたら、「ウソです」というナレーションが流れたという。
 二人は当然のことながら怒った。この辺りの方言で、「馬鹿にしている」ということを意味する、「馬鹿にしチョー」をそのあと、二人で連発し続けたそうな。
 うーん、分かる。人生をまじめに素直に生きてきたものとして共感できる。まじめに嘘をつき、素直にホラを吹いてきたものとしては、そうしたCMは許し難い。
 でも、画面に顔を近付ける前に、もうちょっと相談してもらってもよかったような気もする。
院長 「彼等が画面をクンクンしてたときもバーコードは出てたんでしょうか」
研究者「もちろんです」
院長 「どんなバーコードですか」
研究者「必死にニオイの正体を暴こうとしているバーコードです」
院長 「……ひょっとして、アバーコードしてる、バーコード?」
研究者「そう」
院長 「……」
研究者「ちょっと臭い?」

そういえばこの話、どうなったんでしょうね。

“ノーベル賞” への3件の返信

  1. 前のノーベル賞関連のメモよりもっと上手になってますねぇ。この文章が1位になるのも時間の問題!?

  2. ノーベルかがく賞の方がウケたけど?
    歯科助手してたから?(笑)

  3. ノーベル・プライズ

    先日私が属している学会のメーリングリストからこんなメールがまわってきました。
    本日、皆様ご存知、OdorantReceptor発見者、Axel教授とBuck教授のノーベル賞受賞が決定いたしました。
    2004年ノーベル医学生理学賞を受賞した研究は、私の研究分野ではとってもとっても重要

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