ウイルス変異

週に1度、家族を忘れ深くものごとを考えられる時間が持てる。
理由はさておき、一人になれるのだ。普段の、ビールの銘柄に迷うような下世話な考えとは異なる深遠な世界に入ることができる。
今宵もさっそく銘柄をエビスに決め深い考えに陥った。

なぜコロナはすぐに変異するのか。

ウイルスはほとんどが遺伝子でできている。ちょうどビール缶が、そのほとんどがビールで、残りが缶のようなものだ。
おっと、どんどんビールが泡が立ちコップからこぼれそうになった。だが、この泡の増え方とウイルスの増え方は違う。なぜならウイルスは遺伝子をコピーしどんどん増えていくからだ。

そういう意味ではウイルスは、精子という遺伝子の塊を持つオスなのだ。
そしていろんな生物種に見られるような、メスにしばられているオスと、勝手気ままに振る舞うオスと同様、ウイルスにも2つのタイプがある。
コロナは勝手気ままに振る舞うタイプのウイルスだ。だからコロナは変異しやすいのだ。

このアナロジーは、ビール一気のみに値するほどすばらしいと、自分に乾杯。もし反論する人がいたら、とたんに口が渇くことになるから、それに備えてさらにもう一杯。
で、いままでの話はよく考えると、変わりやすいから変異しているといっているような話でもある。

実は勝手気ままに振る舞うタイプのなかでも、なぜどんどん変異していくのか、はっきり分かっていないようなのだ。

今宵の院長を見てもらえば分かるだろう。夜の街に向かおうと思えばできる。だがそうしないのはマンボウだけのせいではない。
勝手気ままに振る舞える状態にあっても、院長のように年を取ればおとなしくなるのだ。そういう意味ではコロナは若造だ。

やんちゃな若造にはお仕置きが必要だが、案外早くに老いていくやつも出てくるかもしれない、そんな期待とも祈りともつかな思いを抱きながら、またコップに泡立つビール口にする。