みなし診断

医師はコロナの「みなし診断」をしてもいいというお上の御触れが出た。院長を医者として見なしているかどうかも不確かな患者に、「コロナです」と自信をもって見なすことができるかどうか不安がある。

キットの品薄などを含め、PCR検査の事情も理解できる。
それならそれで、お上はなぜ診断のプロトコルを提供しないのだろうか。さらにはこのご時世、それを使っておおよその診断ができるアプリぐらい、日本のお上ならチャチャっとできそうなものだ。
50項目ぐらいの質問に入力すれば、コロナかもしれないおおよその確率が出てくるようなやつだ。

とはいえ、やはり医師の勘所も最後には動員される必要があるだろう。
となれば院長の見立てはかなり危険が伴う。

「コロナといわれたから会社を休んだけど院長の診断書では受け付けられなかった」「コロナじゃないといわれたから学校に行ったけど、自分以外、クラスの全員がコロナだった」そういった、苦情の患者でクリニックはあふれることになるだろう。

だからクリニックの玄関にこう張り紙をしておこうと思う。
「みなし診断、ならびに、み直し診断、始めました」