今日のメモはレントゲンという大いに医学に関係するものだ。そもそも医学とは自然科学と社会科学が絡み合ったものと理解している。
たとえばメタボの治療を考えてみる。
化学は自然科学のひとつだ。水素と酸素が結合すればいつでも水になる。そうした法則を土台にメタボの薬が作られるのだ。
一方、社会科学はおもむきが異なる。ビールと枝豆が結合すればいつでもメタボになる、とは限らない。そこにはカミさんとのストレスや院長の知らないことを質問をしてくる患者へのストレスなど社会でのいろんな要因が絡まっている。
メタボにはこの二つの側面を考えながら臨む姿勢が必要だ。そういう意味で医学は自然科学と社会科学が絡み合ったものなのだ。
記事の内容はその自然科学の極致にある。なんと粘着テープをはがすだけでレントゲンが撮れるという。 粘着テープをベリベリとはがすときに放射線が出るというのだ。
そこに述べてある原理を直訳するとこうなる。
「テープが表面からはぎ取られるとき、放射線が出ることが分かった。ぐいっとはぎとられたばかりのテープの表面から一方の粘着性のある側まで電子(マイナスに帯電した原子)が飛び出す(グラスやアルミニウムをはがすときにも同じように作用する)。激しくぶつかる場合、非常に速く移動するので、それらは放射線(すなわちエネルギー)を発する」
ビールがどうやってできているか、ゥR科学の言葉ナきちんとメモをするができないものには、何がなにやらというのが正直なところだ。
ベリベリとテープをはがすたびに放射線が出ていたのかと、ただただ驚くばかりである。
今あるレントゲン写真と同等の画像を得るには、同じレベルの放射線量が必要だとのことだが、もし本当だとすると、このノウハウは業界の相当な賞に値するものではないだろうか。そしてきっとすばらしい機器として実用化されるだろう。
自然科学的な側面では立ち往生してしまったが、社会科学の面では科学者たちと堂々と向き合える。この際、このすばらしい商品の名前ぐらい提案させてもらおうではないか。
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ネタ元
Science Friction: An X-Ray Machine Energized by Adhesive Tape
クリニックのロビーに「当クリニックの院長はビールと枝豆についての質問以外は受け付けません。間違っても治療法の質問等はしないように。」
・・・という注意書きを貼っておきましょう。
うちの患者さんは、そんなの書かなくても分かっているようです。