プラシーボ効果

 薬にプラシーボ効果というのがある。効果のない薬でも、期待したような効果が出るもので、どうしてそうしたことが起きるのか分かっていない。だけど、ぼちぼち解明が進んでいるよ、というニュースより。
 とはいってもまだまだ暗中模索の段階で、「手軽な心理療法で、相互交流に過ぎず、どんな交流でも効果」があるんだ、とか、「プラシーボが作用する脳の部位は、本物の薬が作用する部位と同じ」かもとか、いろいろな見解があるようで。


 実際の医療の現場でもそうした薬を使うことがある。つい最近聞いた話では、たとえば老人病棟で、毎夜どこか痛み出し注射を打って欲しいとかせがむお年寄りがいて、そういうときは生理食塩水などを打つと落ち着くそうな。
 ボクなんかも、環境の変化でおしっこが近くなっただろうと思われる子供にビタミンCなどを飲ませると、なんとなく落ち着くというのも経験している。
 ということで、現場にいるものの感想としては、この効果、心理的要因が大きく関係してるんじゃなかろうかと。
研究者「院長の場合、院長の心理も関係してる」
院長  「ハァ」
研究者「薬を飲んでも効果がないというと、院長、動揺するでしょ」
院長  「ハァ」
研究者「で、院長のこと気遣って、患者は『効果がある』という」
院長  「ハァ」
研究者「これを、効いたフリシーボ効果という」

ほんと、あまり効いてないなぁとかこちらが思うときでも、哀れに思われてか、「もう少し続ければもっと効きますよ」と逆に患者さんから慰められることがあります。

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