ここ二週間、どうも胃のあたりの鈍痛が続いている。少なくとも胃炎は間違いなくありそうなんだけど、にも関わらず昨日は中学生のときの友人の誘いに乗って深酒をしてしまって。
医者の不養生とはよくいったもので、人さまの病気のことはあれこれ考えるけど、自分の健康のこととなると適当な診断つけてやっている同業者って多いみたいね。ボクもいままでドックなるものを受けたことがないわけでして。
でもね、「人さまの病気」の「人さま」には、どうも同業者は含まれてないような気がしてる。ついでだからメモしておくけど、この業界ってこんなこともあるのよ。
もう十年以上も前のことだけど、ある病院の医局で急に胸が痛くなったことがある。こりゃ狭心症かも、とか思いながら冷や汗かいて数分の間ソファに横になってたんだけど、実は休憩時間でまわりには医者が数人いたのね。
そのときはきっと胸膜のちょっとした異常があったらしく、しばらくして落ち着いたからよかったものの、周りの薄情者は、「どうかしたの。心電図でもとれば」ってなのんびりしたカンジで言葉をかけるだけだった。
つい最近も知り合いの先生がゴルフ中に胸が痛み出し、これはホントの急性の心臓病だったんだけど、そのときの状況はまわりにいた同業者もいよいよ事態が悪くなるまで傍観していただけだったのね。結局救急車で搬送される事態になっちゃったけど。
ようするに同業者同士が集まっていると、なかの一人が急変しても、まわりの人は「医者なら自分の状態ぐらい分かっているはずだ」っていう意識が働くみたいなのよね。なにか処置とか検査とか必要なら自分で決断するだろうってわけ。
そういう事態にもならないために、早めに検査でも受けてみようかしら。
診療の手伝いに行っている病院で、胃を中心に”プチドック”ってのやってるみたいだから、冗談抜きで一度相談してみようかと。
院長 「プチドック受けたいんですが」
担当者 「院長の場合はプチドックじゃだめですね」
院長 「え、重い病気でもありそうですか」
担当者 「はい、中ぐらいのドックを受けてください」
院長 「どういうことですか」
担当者 「アルコール中ドックです」
まぁ、まずお酒を控えることからだね。
これは冗談ではなく、確固たる決意でメモしてます。断固として止めるではなく、控えるにとどめようと決意してます。