迷子

 夜の報道番組で海水浴場の迷子特集をやっていた。海水浴場のスタッフや親、迷子になった子供の様子を追っていたんだけど、そんのなかで印象深かったのが、若い母親が吐いた言葉。あたふたと浜辺を走りまわりながら、スタッフに思わずこう叫ぶのね。
「浜辺の人をみんな避難させられないんですか」
 ようするに浜辺に人がいなくなれば自分の子供が残るだろうってわけ。


 スゲーってのが正直な感想。いくらパニクってたとはいえその発想は常人には思いつかないなぁ、とかしばらく驚いてたんだけど、よーく考えるとこのアイデア、使えるかもしれないなぁ。
 人になにかさせて迷子を捜すという理屈ね。避難は無理にしてもたとえば「伏せ」をさせるとかはどうかしら。
 でも人ってのはなにか動機を与えないと動かないもの。だから海水浴場に来た親子連れにペアのカードかなにかを配っておき親と子にそれぞれ首に掛けたりして持たせておくわけね。
 で、迷子が出たとアナウンスされたとき、親子そろってカードと一緒に最寄りのスタッフに持っていくと、懸賞がもらえるとかいうのはどうだろう。迷子の子は周りの大人からは浮いている格好になって見つかりやすくなるかもしんないからね。
 動機付けだから品は大したものでなくてもいい。たとえばちり紙とか。
 でね、迷子が出たときのアナウンスはこういうの。
「まいご、お騒がせして申し訳ありません。ちり紙交換です」

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。