昨日の昼3時38分、あなたはどこにいただろうか。きっとウロ覚えの人が多いだろう。
 だが証拠があると話は別だ。今、手元にある書類を眺めてると、はっきり思い出す。そこにはその時刻が記載してあり、その時刻が書かれたときにはパトカーのなかにいた。


 高速道路を運転中、カーCDから流れる歌に合わせて大声で唄っていたのが気にくわなかったのだろう。ついでにスピードも気にくわなかったらしい。
 法治国家の手続きにのっとり、車を停止させられパトに押し込められ書類に署名をさせられる。そして最後の仕上げに指紋での押印を迫られた。
 ただ一言いいたい。たかが10数キロオーバーのどこが問題なのだ。自転車のスピードと同じなんだぞ。自動車が自転車に押されているぐらいのことじゃないか。
 抗議しようかとも思ったが相手は銃をもっている。ヘタに反抗できない。こんな理不尽な目に遭わされて、警察を呼ぼうかとも思ったが、すぐに来てくれるはずの警察官は指紋用のインクを差し出している。
 このままじゃマナ板の上の鯉だ。せめて一矢報いたい。
 で思いついたのが耳で押印してやろうか、ということだった。
 思いつきだけど、思いつきでいってるのではない。
 米国の研究者が耳の形で自動個人識別装置ができないか、研究しているのだ。
 耳の形をコード化し、左右の類似性と非類似性とで識別が可能だという。
 63人に実験したところ、99.2%の正確さで識別できた。今後さらに実験を繰り返して実用に耐えられるものにしたいと研究者はネタ元で語ってる。
 だから耳にたっぷりとインクをつけて書類にベタベタと跡をつけるのだ。耳紋というわけだ。
 きっと警察官は驚くぞ。耳が黒くなるぞ。紙も黒くなるぞ。真夏の狂気だぞ。ソラソラ、どうだ。
警察官「どうかしたのか」
院長 「いいえ」
警察官「なにかぶつぶついってたぞ」
院長 「あ、ソラ耳」

 ああ、白昼夢であって欲しかった。
ネタ元
Ear biometrics may beat face recognition

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