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 幼い頃ボーイスカウトに入っていたことがある。ロープの結び方を初め、いろいろ野外で活動する方法を教えられたけど、ほとんど忘れてしまった。
 ただ、”ボーイスカウトの誓い”というのを何十年経っても忘れることができない。といっても、いくつかある誓いのうちで一番最初のものだけだ。
「人と国とに誠を尽くし、掟を守ります」
 ほかの文言は微塵もなく忘れているのに、どういうわけか、この誓いだけは覚えている。掟を破ることに関しては人一倍上手になるはずの少年の心に、なにが響いたのだろう。


 いずれにしても今日のメモはこの幼いころの体験があったからこそ、取り上げるような気がする。
 コカコーラの缶とチョコレートで火を興すことができるというサイトがあった。缶の底を反射鏡として使うものだ。
 ポイントは底を磨き上げることだ。写真入りで説明があるので、眺めてるだけでも理解できるだろう。研磨剤として使うチョコレートは底に塗り込むようにする。これは歯磨き粉でもいいようだが、いずれも塗り込むようにして底を磨き上げる。30分から1時間で出来上がるはずだ。その底で太陽光線を一カ所に集中させ火のつきやすい小枝なんかを持っていくとそこに火がつくというのだ。
疑っている人がいるなら、下の方にある、実際に火を熾した人たちのメールがあるから見てくれとまで啖呵を切っているから、間違いなくできるのだろう。
 ということで少しシミュレーションしてみよう。
 人生で迷うだけでも手一杯なのに、山でも迷ってしまった。しかも徐々に辺りが暗くなっていく。とりあえず暖を採ろう。そう考えてリュックのなかを探すが、なんとしたことか、ライターを忘れてしまった。
 ふと気づくとコカコーラの缶がある。それだけじゃない。最後の食料だけど、チョコレートまであるじゃないか。このサイトを見ていてよかった。さっそくチョコレートで缶の底を磨き上げていく。自分の顔が反射できるぐらいまでにピカピカになった。よしこれでいい。早速火を熾そうと小枝を当てたが、煙すら出ない。そう、すでにもう日は落ちてしまっていたのね。
 ああ、そのときチョコレートは食べるものだったという現実に気づくのだ。
 とまぁいつ利用すればいいのかとの疑問も若干あるのだが、それはそれとして、メールにもあるんだけど、一度でうまくいかないこともあるけど、がんばればできるようだ。
きっと、”炎さま、熾きてください”ってなくらいの気持ちを込めなくちゃいけないんじゃないかと思う。
「”熾きて”を守ります」という人だけが、火を熾せるのだ…たぶん。

“掟” への1件の返信

  1. ボーイスカウトに入った事はないけども、ロープの結び方はいろいろ知ってる。
    でも、亀甲結びはできません。

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