ノーベル賞を祖父に持つ孫にふさわしい子供時代を送ろうと思ったが、祖父はノーベル賞受賞者ではなかったので、その夢はかなわなかった。それでも、ときどき寝ていて夢を見る。
その夢にまつわるノーベル賞級の発見をしたような気がする。

音や動作で目が覚めた時、それに関連した、ほどほどにストリーを伴った長めの夢を見ていたことが何回もある。
今朝もそうだった。

まだ朝早い時間、寝床でイヤホンを付けてネットを見ていたカミさんがなにかの拍子にタブレットからイヤホンを抜いてしまったらしく、突然大きな”ミャー”という猫の鳴き声ような音がタブレットから発せられた。
当然、院長は目が覚めてしまったのだが、そのときまでに猫が登場する長い夢を見ていたのだ。

ほかにも、たとえばベットから落ちた時は、どこからか落下するまでのストーリーを見ていたりする。こうした音や動作などの刺激はほんの一瞬なのにそれより前の夢がそれらの事態と関連して展開されるとうのはどういうわけだろう。

ふと布団のなかで思った。
夢は脳のなかの分子の運動で形成されるのは間違いない。だったらそこで起きているのはまさに量子力学的な現象なのではないか。
2つの粒子がどんなに離れていても同じ振る舞いをするエンタングルメント現象や粒子が壁を通り抜けるトンネル効果など、日常生活では遭遇しないできごとが夢のなかで繰り広げられているのではないか。

パラダイムシフトを招くようなアイデアだが、いかんせん叩き起こされた頭では整理ができない。

そして徐々に頭がはっきりしてくると、そんなことより猫が出てくる夢は吉なのか凶なのか、気がかりになってくるのであった。