十年日記

juunen
 いつもメモするときにはたくさんの記事にざっと目を通し、そのなかで興味がわくものをピックアップしたあとメモの作業に移る。今日もめぼしいヤツを1403個チェックしていたはずなのだが、年末のせいかビール缶が空くペースが早く、1404個か1402個か分からなくなった。残念ながら今日は記事ネタを利用するのはあきらめた。


 その代わりつい先日送られてきた葉書からの内容をメモしておきたい。
 葉書は毎月一回送られてくる。学生の時代の恩師が教え子を対象に、近況なりそのときどきの感想を細かい文字にしたため、”たより”形式で送られているものだ。その今月のたよりにこういう話が載っていた。
 恩師がつけている日記は”十年日記”という手帳だ。見たことがないが、きっと一ページに十年分の同じ日付の欄があるのだろう。
 「一日分が四行だから細かいことは書けぬ」が教え子と電話などで話すときに、「お前は何年前のその日には何々をしていただろう」という具合に相手を驚かすことができるという。そのおもしろみとともにこういう話が沿えてあった。
 平成八年から使い始めたからその十年日記は今年で終わるのだが、それにあわせて「この日記を購入した先から『今年で終わりになる筈、再購入は如何?』と案内が来た」というのだ。
 正直驚いてしまった。ともに驚かれた方はもちろん二つの点でだろう。
 十年、日記を書き続けるという恩師の努力。それと購入者を追い続けた発売元の努力だ。ともにとてつもない労力を払われたに違いない。
 振り返ればこのメモも今月で四年目に突入している。彼らのように、これから先同じことを続けることができるだろうかとふと思ってしまった。
 いっそのこと「院長室」を「執念日記」と改名しようかしら。

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