シルバー

 昼のこと。出かける用事があってクルマを運転してたんだけど、少しゆっくり目に走るクルマに追いついた。ドライバーの後ろ姿から高齢の男性の方だろうと推測する。確かに枯葉マークもついているし、まぁ安全運転を心がけておられるんだろうなぁと、こちらもべつに急いでいるわけでもなかったので気持ちをさらに安全運転モードに切り替えて、後につく。


 でもね、前方の信号が赤になるとさらにゆっくりとなったのね。それもかなり距離がある手前からでして。まぁゆっくりだけならいいけど、徐々にスピードが落ちていったわけ。要するに遠くの遠くの赤信号のところ目指して減速しながら止まろうという魂胆のよう。道はずっと一車線だったので、この不思議な状況を何回か経験したわけでして。
うーん、クルマの免許を取ってン十年なんだけど、こんな事態は初めてのこと。いくらシルバーだからといえ、迷惑なような気がするんだけど。
 あの方、赤信号の横断歩道を目指すときなんか人並みのなかで、ひとり数十mも前から徐々に歩みを緩めたりされるんだろうか。水道の水を止めるとき、止めたい時間に合わせ蛇口を徐々に回転の速度を落としながら締めるのだろうか。
 知るばー知るほど、不思議な人かもしれないなぁ。

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