今日、元国鉄マンの患者さんから聞いた話。偶然待合室で会われた以前の上司の方が、よほど話をされたかったのか、その患者さんが診察室に入ったあと、勝手に診察室のドアを開けてボクに声をかけられたのね。
 ここ直方市を通る鉄道に筑豊本線ってのがあるんだけど、なんでもその患者さん、その路線の最後のSLの運転手ということらしい。
 当の患者さんも喜々として話をされ始められたから、別にとがめもせずそのまま耳を傾けたんだけど。


 で、従来線が新幹線と交差するポイントが近くにあるんだけど、その場所で新幹線とSLがちょうどすれ違う写真をマスコミに撮られたという。空にはヘリが、そのポイント周囲にはマスコミやマニアの写真家が待機していたらしいのね。
 その運転手だった患者さんは、北九州からの始発駅からの出発前に、うまく交差するようにと、運転時刻表を与えられたそうな。新幹線の運転手にはなんにも連絡が入っておらず、かつ新幹線は高架を走っていてSLの運転席からはまったく見えない。ただただその時刻表を頼りにSLを進めるだけだったんだけど、非常にうまくいき、すばらしく新旧の交代を印象づけるようないいショットを提供できたそうな。
 新聞にも載ったということだから、ボクもかつては見たことがあるのかもしれないけど、せっかくだから今度ぜひ一度見せてもらうことに。
 で、思ったんだけど、「時」ってのは無味乾燥に流れているけど、ある瞬間にはとても意味あるものになるんだね。
 もし数秒でも遅れてすれ違えば、まったく感動のない「時」になってしまうわけで。ある点に結集することで、それが輝いたんだなって。
 明日はライブ。もし時間があればぜひ直方ユメニティーに。
 みんなが集まることで、無味乾燥な「時」が輝くものになるかもしれない。すてきにね。

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