エリザベス女王さまの葬儀が始められようとしている。盆暮の付け届けを交わしたことはないが、墓前に手を合わせるとすれば、院長の3世代前のご先祖さまへの思いより、より深く偲ぶことになるような気がする。
なぜなのか。それは遠いご先祖さまのことをほとんど知らないからだ。
女王さまから誕生日メッセージをもらったことはないが、テレビなどでその動向をうかがい知れるから、遠いご先祖さまよりより身近に感じることができるのだろう。
亡き人への思いは、情報の伝達で補強される。
国葬への招待状は届いていないが、女王さまの死去であらためて気づかされた。
そういう意味ではこの「院長室」は子孫たちへのメッセージになっている。ひ孫、玄孫、さらにはその子供たちは会ったこともないこの院長さまのことを、このメモを見ることで偲ぶことができるのだ。
そしてその偲ぶ思いは、メモを読み続けるにつけ、院長さまの子孫であることを心から忍ぶ思いになるだろう。