院長室には大量のフロッピーデスクがある。MS-DOS以前から使っていたものもあり、勘定してみると古いのは20年近くも前のものになる。OSがWindows に移ってからほとんどお蔵入りしていた。
最近、レセプト電算化の体制が整い提出用のフロッピーデスクが必要になったので、ゴロゴロしているこいつらについ目が行ってしまった。ネットで調べてみるとなんとこの記録媒体、100年は持つとのこと。もちろん今風にフォーマットできるものに限られるのだが、それでも彼らに日の目を見せることができると喜んで再利用している。
アプリケーションなどというような言葉さえない時代だった。パソコンでなにかやろうとすれば自前で仕立てなければならなかった。さいわい昔のパソコンにはBASIC言語が標準装備されていたので、ブラインドタッチの練習ソフト、医学用のカード型整理帳、囲碁の定石集、t-検定などの初歩的統計処理やカプランマイヤー法さらには多変量解析まで結構ガッツリとした統計ソフトなどなど、いろんなものを作ることができた。それらをカセットテープや8インチのフロッピーに落としたりしていたのだが、使い勝手やパソコンの仕様事態によって、やがて3.5インチにすべてが収められていく。
これもお蔵入りしている98noteでも引っ張り出せば今でも使えるのだろうが、その手のソフトを買い求めた方が効率がいいに決まっている。
作った本人がこうだから、このまま残しておいても絶対に誰からも見られることがない。いやそれどころかサのうち再生させる媒体もなくなってしまうだろう。
そんな思いを抱きながらフォーマットをするのだが、せめて彼らが静かに抱いていたものの存在証明をこのデジタルの世界に刻んでおこうとメモした次第。
はいはいBASICはわたしもやりましたよ~っ!
for i=1 to 10
print”おやじ”
next i
goto 院長
ですね~・・え?ちがう?
違います。
for i=1 to 10
print”リチャードギア”
next i
goto 院長
です。
if oyaji=”リチャード” then print”うっそ~”
goto 院長室
else print”なんのこっちゃ~(笑)”