今日の午後はいつにも増してヒマで、待合いに射す初秋の陽を眺めていると、ある言葉が頭に浮かんだ。
「シーンと滅客すれば陽もまた涼し」
我ながら泣けてくる箴言に仕上がったと感心した。だが、本家の「心頭滅却すれば火もまた涼し」もあなどれない。
火が涼しくなるわけなど絶対にないのに、不思議と人を納得させるのだ。きっと心が体に与える影響というのを多かれ少なかれ人は信じているのだろう。
この事実は今まで医療の現場でも使われてきた。本来なにも効果がないのに、その効果があると患者に信じ込ませて薬を飲ませると、効果が出ることがある。これをプラセボ効果といい、いろんな場面で少なからず用いられている。だがどうしてそれが起こるのか分からずにいた。
だが、今回脳内の活動を記録することで、そのメカニズムの解明につながる発見があったという。
実験でのプラセボ効果は鎮痛作用についてだ。
14人のボランティアの男子学生に脳内の活動をスキャンするPETという大きな器械のなかに入ってもらった。
学生はスキャンの間、顎に生理食塩水を注射し続けられる。全員、「これは痛みを起こす薬だ」と説明される。生理食塩水を打ち続けると痛みが起こるが、この液体にはもともとそういった作用はない。つまりプラセボというわけだ。
PETが一回スキャンする15秒ごとに、学生は痛みの強さについて0から100点の評価で記録させられた。全体で20分の実験だ。
結果はこうなった。
途中、注射は実はプラセボだったと告げられると痛みの程度が減り、痛みを起こすと信じたままだと、より痛みを感じていた。
それをプラセボに反応しやすい方から9つのクラスに分けて検討すると、薬に痛みを起こす効果があると信じていればいるほど、PETで見た脳内のある部分の活動が活発になっていた。そこでは痛みを感じなくなる物質が出ている可能性があるというのがネタ元の内容だ。
プラセボ効果を説明する物質がある可能性を示した世界で最初の報告だということだ。
なるほどそうなのか。思えば叶う世界もあるのだ。
旨いと思えばカミさんの料理も旨い。小遣いも多いと思えば多い。患者も多いと思えば多い。つらくてもあわれでも、それでいいような気もする。
昔の人もこういっているじゃないか。
われ思う、ゆえにアワレあり。
ネタ元
If You Think You’ll Feel Better, You Will
世間一般からいって 先生の若い奥さんとの結婚は 世の男性には うらやましい 限りじゃないのかな~。
{/kaeru_love/}
院長の奥さんって 若いんだ?
へ~~ ひゅーひゅー
ぜ~んぜんアワレじゃないじゃないですか
若い奥さんなら、ビールなんて飲んでないで……
……。
若い奥さんでも 怖いんだ?
まだ実証しようっていう人達がいるのですね
こうもうされました。
「心頭滅すれば 火もまた涼し」{/kaeru_en4/}
心も頭も無くなりゃ、熱いも涼しいもあったもんじゃないですよね。