宝庫


 最近このサイトのクリニックの方のQandAぽいのを作っていて今日、自動診断ソフトなんてあるわけないよなって冗談半分で探してたら、それらしきものに行き当たった。もちろん有料ソフトなのだが、岡山のお医者さんが作ったもの。その流れでその先生の所属する医師会のHPをながめていたときのこと。まず間違いなくその先生が作ったと思われるページがあった。”知識の宝庫”と題し「WWW
は言うまでもなく知識の宝庫である」と口火を切るそのページには医学検査がすばらしく詳細に載っていた。
 その文頭の文章が目に入ったとき、ふと思い出した本がある。今日はその本にまつわるメモ。


 1997年に出版された『インターネットはからっぽの洞窟』という本で、著者は天文学者でかつ非常に優秀なプログラマーのクリフォードストールという人。ハッカーとの追いカケッコを記録し、顛末は世界的なニュースにもなった、『カッコウはコンピュータに卵を産む』って本もメチャおもしろいんだけど、その話はまたのときにでもメモすることにして、その『からっぽの洞窟』のときは、結局いい情報になかなかありつけないというのが、からっぽだとする根拠になっていた。
 それを読んだとき、なんか非常に納得し、ネットなんかしなくてもいいんだと思った記憶がある。実際まわりにもネットしてる人なんてほとんどいなかったし。
 でもそれから数年もたたないうちに、ボクもネットを始めた。なんで始めたのかのはっきりした理由は忘れたが、きっとまわりにネット族が増え始めたからだと思う。クリフォードストール氏を紹介したサイトによると「日本国内のインターネット・プロバイダーの数も96年1月の時点では日本はアメリカ・イギリス・ドイツ・オーストラリアに次いで世界で5番目の位置にいましたが、たった1年間で上位3国を抜いて97年1月の時点ではアメリカに次いで2番目の位置を確保して」いたらしいしね。
 で、初めてつながったとき最初に調べたものの一つが、学生のころ分からないなぁと思ってた素数の問題。で、ヒットしたところをじっくり読んでいたらなんとなく理解できた。くわしくは書かないし書けないけど、オイラーさんが見つけた1+2+3+…が10より少なくなる数になるという不思議な関数にまつわるもので、おおおおーと感激したしだいで。
 思うにネットというのは、おそらくがらくたがいっぱい詰まっているんだと思う。
 たとえば実際に富士山を見たことのない人にとっては、幼稚園児が描く富士山も、歌川広重が描く富士山も同じように不正確な情報のはず。
 でもそこにある情報の選別さえ間違えなければ、ある意味どちらとも事実を伝えているんだし、ほかの絵もながめ続ければやがて本来の富士山の姿が見えてくるんじゃなかろうか。
 ネットでは、うまい絵描きさんよりへたな絵描きのほうがきっと多いはずだから、そういう意味でがらくたがいっぱい。でもね、それでもそれなりの絵は見せてもらってるんだと思う。
 ボクのシミの付いた素数の本なんか、ピカソの絵みたいにあまりに上手に描かれすぎて、なにがなんだか分からなかった気がする。
凡人には、ときにはへたな絵のほうがより真実を理解しやすいことだってあるんだよーといいたい。クリフォードさんみたいな人には、からっぽの洞窟に見えるのかもしんないけど、ボクなんかには、あクリフォード、情報があるんだと主張したい。
 でもね、こんなバカいってるやつこそ、からっぽの洞窟の住民なんだと反駁されると、やっぱりそうかなとも思うわけで。

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