走光性


 一昨日夜走っていたら、ランニング仲間の同じ人に全く離れた二つの地点で二度も会ってしまった。この街は夜になると明かりの灯るところが限られる。もちろんチラホラと輝きはあるのだけど、ランニングするとなると連続した明かりが欲しくなる。結局、駅周辺の商店街あたりを周回するか、河川敷に灯る一つの街灯を中心に走るか、バイパス沿いの街灯に沿って走るか、になる。


 で、走るの大好き人間は、昼間はめいめいいろんなコースを取っているにもかかわらず、夜は、その三カ所に集中せざるをえない。ボクはその日の気分でその中のものを一つ選んでやってるわけだけど、その日はバイパスコースを選んだため、結構長目のコースでの違った地点での出会いになったというわけ。
 ばらばらに走ってるようでも実は、虫が光に集まる、いわゆる正の走光性みたいに、光を中心に動きまわってるから、出会うのもそう不思議ではないのね。
 で、ふと思ったこと。
 かの金さんの国だったら、夜走るところはおとうさんの銅像の回りぐらいしかないんだろうなぁ。おとうさんを照らし出す照明しかなさそうだし。それに比べれば三つも選べるからまぁいいか、ってね。
 でもね、かの国の人が実際に銅像のまわりで走ったらどうなるのだろう。
 誉められるときは、誠(セイ)の走孝性とかいわれるんだろうな。
 怒られるときは、倉庫そうじでもさせられるのかしら。そのときは、セーノ、倉庫セイ なんていわれるんだろうな。
 まぁいずれにしても、虫さんと同じにしか扱われないのだろうけど。

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