スマホと重力

双子の君たちとそろそろ宇宙のことを語り合ってもいいころだと思う。
「ぼくたちは、宇宙のことをほとんど知らない」という本が題材だ。おどろくことに科学者はこの宇宙の5%しか理解できていないらしい。さらに驚いたのは、おとうさんがこの本の5%も理解できていないということだ。

でもその少ない理解のなかでも分かったことがある。力というのは、重力、電磁力、強い力、弱い力、の4つがあるんだ。え、重力と、磁石は分かるが、強い力、弱い力ってなにかって? 正直、よく説明できない。このさい、おかあさんが家の核だから、おかあさんの力が強い核力で、おとうさんが弱い力ぐらいで理解しておこうじゃないか。

ところが重力というのはほかの力と比べてとてもとても弱いんだ。君たちは地球から重力を受けていることは知っているだろう。にもかかわらず地面から足を上げることができる。それは重力が弱いからだ。おとうさんおの力がとても弱いからおかあさんが手を上げることができるのと一緒なのだろう。

でも、なぜとても弱いのかが分かっていない。でも宇宙からやってくるとてつもないエネルギーの発生場所を突き止めたら、その理由のヒントになるかもしれないらしいんだ。

どれくらいのエネルギーかって? 書いてはあるのだが正直これがピンとこない。
そもそも宇宙には10テラ電子ボルトぐらいのエネルギーが飛び交っているらしい。この10テラボルト、ゆっくり走っているスクールバスが1平方メートルあたり1秒間に1台ぶつかってくるようなものらしいのだがピントこない。10テラだから、お寺が10個ぐらいとんでくるエネルギーだろうか。
とにかくそれが、1平方キロあたり毎秒1000個ぐらい飛んでいるらしいのだ。で、とてつもないエネルギーとはその200万倍もあるらしく、その飛んでいる確率は1平方キロあたりに年間1個あるぐらいだという。

らしい、らしい、とらしいが続いたが、ようするに観測しようにもなかなか観測ができないらしい。

そこでこの本を書いた人はスマホを使うアイデアを出しているんだ。スマホに入っているデジタルカメラが粒子検知器になるらしい。

まぁ、地球規模での授業参観だな。ほら、君たち、小学校でやっただろ。
参加したい人は手を上げる。当てて欲しいときは、パーで手を上げればそのエネルギーが「はい、そこの人」と指名してくれる。スマホを使っているときはグーを出すようなもので、スルーしてくれるんだ。ただし宇宙規模だからいつその指名がかかるのかは分からない、気の長い計画のようだ。

チョキを出したらどうなるかって? みんなからジャンケンにされる、じゃなくて邪険にされる、のかな。よう分からん。

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