曜日

ある年月日の曜日を求める式がある(下参照)。さほど複雑というわけでもないが、暗算ではちょっと、という内容だ。実は知人にこれをいとも簡単にやってのける人がいる。正確には、この計算をしているのかどうか教えてくれないからわからないのだが、とにかく曜日をピタリと当てることができるのだ。クリニックにときどき品物を届けに来るので、一回試しにとスタッフがそれぞれの誕生日の年月日をいったら、ものの数秒で答えてくれた。自分の誕生日の曜日まで知っている人はそういないようで、その場では当たっているかどうか分からなかったが、あとでパソコンで調べるとビンゴだった。ほんとすごい。


 ところで、なにかヒトよりできると結構ふんぞり返るやつって、まわりにいません?彼はそんなことはまったくなく、答えたあと、なにごともなかったかのように、これがまた陽気にクリニックを後にするんだなぁ。
 で、今日のメモ。ヒトはすばらしい能力を持つ一方、できないものに対する偏見というか、見下しというのが、どうもヒトにはあるなぁってこと。
 いつぞやスタッフとの会話のなかで、ヒトは魚から進化してきたんじゃないんだよというと、けっこう驚かれたことがある。よーく話を聞くと、どうもいつかどこかで見た図(といって提示しようと本棚やネットを探したが見つからなかった。魚が水から上陸し、は虫類になり、サルになり、ヒトになっていく絵。またみつかったらメモしとこ)の影響のようだ。でもね、これって進化の行き着くさきはヒトってことで、かなり自己中の絵なんだよね。そういうボクもいまでこそ、この絵なんかうさんくさいぞと思えるけど、昔は十分納得してたなぁ。きっと知性をもったというのが自慢なんだろうけど、ヒトができることが一番、あとの種は二流、三流という考え方がしみ通っていたんだと思う。
 でもね、サカナさんから見れば、なんでヒトって潜れないのということになるし、トリさんから見ると、ヒトって歩いてばかりで大変ねということになるはずなんだけど。結局、進化というのは、ヒトが頂点に立つのではなく、もっと並行的にそれぞれの種が繁栄しているんだというのが、今風の考え方ですよね、たしか。
 そうはいってもヒトはほかの種に比べていろいろすぐれた能力をもっているのもたしかで、それはそれでイヌさんにでもネコさんにでも自慢していいのかもしれない。でもタカピーになると間違いを冒すことになるぞ、というのがあの図じゃなかろうか。そういえば、きちんと説明すれば、スタッフも納得していた。ヒトというのは、優位な点を強調されると、すぐだまされるのかなぁ。
ということで、ここまでで進化論の話はカンペキに終了。
 実は曜日を当てる彼は、ボクが嘱託医をやっている知的障害者施設の通園者。たしかに社会生活をするという点では、ボクらが持っているものを彼はいくつか欠いているかもしれない。でも、すばらしいものも持っているんですよ。
 今日は月に一度の園の検診日。いくたびに、なにやかや通園者から元気づけられる。それはまたのときメモしよ。

(曜日の求め方)
西暦a年b月c日の曜日は
(a+」a/4」-」a/100」+」a/400」+」2.6b+1.6」+c)mod7
0なら日曜、1なら月曜、…ただし1月、2月はそれぞれ前年の13月、14月と考える。
(」 」はガウス記号)

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