酸素入り水

 こんな見出しのasahi.comの記事があった。
”酸素入りの水”が人気、でも「飲む」とどうなるの?”
 どうなるもこうなるも、その記事のなかにはこう書かれているのだ。


酸素はもともと水に溶けにくい。ある酸素入り水500ミリリットル中の酸素は30ミリグラムほどで、これは成人男性の呼吸1回で肺に入る酸素の約5分の1の量にすぎない
 だからどうにもならないわけだ。一回のオナラで出ていく酸素の方が多いくらいだ。だが記事はその明確な結論には触れず、酸素入り水を手がける大手メーカーの言葉を紹介して終わっている。こんな具合だ。
「当社は、宣伝で具体的な効果・効能はうたっていない。リフレッシュ気分を味わってほしい」
 なさけない。スポンサー絡みだとものがいえなくなるのか。飲んでも屁の足しにもならないぞとしっかりいえ。
 とまぁ、いつもの違う雰囲気のメモになってしまった。
 もちろん理由がある。まずマイナスイオンにしろアルカリ水にしろ科学的根拠のない健康話を持ち出して商品を売りつけようとする魂胆が気にくわない。
 そしてなによりも見識高き「内科開業医のお勉強日記」にちゃんと反論の文が掲載してあったからだ。だから、いくらでも強気の態度で臨める。
 だとはいえこうしてメモしていると一抹の不安がわき上がってきた。水とはH2Oではなかったか。
 Oとは最近の話題でいえばダイエーの監督だ。でもこの場合は酸素だろ。もともと水は酸素を含んでいるのだ。
 これは困った。いままでいろいろ誤魔化してきた患者たちから「だったら酸素は溶けるんじゃない?」「だったら健康にいいんじゃない?」などと訊かれたらどうすればいいのだ。
 このままじゃアホがバレテしまう。
院長  「ということで考えた」 
スタッフ「ふむふむ」
院長  「水には酸素がたくさんある」
スタッフ「ふむふむ」
院長  「これ以上酸素を入れると度が過ぎる」
スタッフ「ふむふむ」
院長  「だから、度Oにもならない」
スタッフ「いよいよバレますね」

ネタ元
asahi.com
内科開業医のお勉強日記

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