セリフ

 つい最近ほかの病院の若い看護婦さんから聞いた話。その方が90才を超えた男性の看護をしていたときのこと。患者さんはけっこう大きめの手術をしなくてはならず、手術当日、その看護婦さんが手術場まで送っていったそうな。で、手術場のスタッフに申し送りが終わったとき、その患者さんがそこにいた手術場のスタッフにその看護婦さんを指してこういわれたという。
「このかわいい娘が待ってますから、よろしくお願いします」


 もちろん家族の方も待機されていたんだけど、その看護婦さん、きっととても献身的に看護されたんだと思う。なんでもとても理知的な患者さんだそうで、そのセリフでもお人柄が分かろうというもの。
 ボクなんかそんな気の利いたセリフ、いえるだろうかと思うわけで。
献身的看護婦さん「じゃあ、院長。いまから手術ですからがんばってください」
院長 「…(なにか気の利いたセリフをいわなくちゃ)」
献身的看護婦さん「院長、大丈夫ですか。手術にあたってなにか格好いいセリフでも考えてませんか。そんなことよりいまから手術なんですからね。気合い入れてくださいよ。院長だから手術のことぐらい分かるでしょ。気をそちらの方に向けて手術に立ち向かいましょう。院長いいですね」
院長 「看護婦さん、手術、手術とうるさいです。シュジュッかにしてください」
まぁこんなとこが、関の山だろうな。

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