コロナ閑話

コロナの話題のとき出てくる実効再生産数、これは数学を用いた考え方で少しメモしようかと思ったが、やっているうちに、実行再生算数と勘違いしていたので、やめにする。

あらためて考えると、これは難しい数学のようだ。どれくらい難しいかというと、やや難しい、かなり難しい、とても難しいのうち、どれが当てはまるか判らないほど難しいのだ、

ただ、その基本原理は理解しているつもりだ。それは微分だ。

基本的な視点は、集団の動きは集団の規模に規定されるということだ。一般的にある集団のある時刻の数をK(t)とし、ある係数βを用いるとK(t) の動きは以下の式で表すわされるのだ。

 dK(t)
——— = β × K(t)
 dt

これを見たときは「目からウロコ」だった。今考えるとそのウロコは鱈のもので、ピュアではなくなったその後の出タラ目な人生を暗示するものだったのだが、とにかくそのときは驚きだった。現在の集団の姿は、ときどきのその集団の変化、つまりその微分で表せるなんて、なんて素敵だろう、そのときのピュアな心は感じ取ったのだ。

実はこの式には学生の時ある本で出会ったのだが、その著者は大村平さんという方。知っている人もきっと数十万人以上おられたはずで、その方たちは大村さんに会えば最敬礼されていたはず。

なぜなら大村さんは航空幕僚長だったからだ。いわゆる自衛隊のトップ中のトップ。ネットで調べるともうご逝去されておられるようで残念なことだが、シリーズものの数学の本を上梓されていた。そのなかの微分の本のなかで、この式を基本に戦いにおける敵味方の増減を実効再生産数的な解釈で数学的にどうしたときに勝ちにつながるのかを述べられていたはずだ。

先の東京オリンピックではコロナから選手を守るためにバブル方式なるものが採用されたが、大村さんだったら、もっとすばらしい戦術を採られていたのではないだろうかと、ふと思う。

なにせ、自衛隊だけに、選手防衛の専門家だったのだから。