トロイの木馬

MIRAIというパソコンウイルスが広まっていることをご存じだろうか?え、知らない?そんなんじゃとてもネットなんて使う資格はない。このオヤジもつい1時間前まで資格がないことに気づいて慌てている。

IoT機器をターゲットとするもので、こうした機器はパスワードがあらかじめ固定されているなどの理由で、アトランダムにパスワードを試し続ければ侵入可能になるという。クリニックの駐車場に近所のネコがアトランダムにふらふらと入ってくるようなものだ。
それだけなら別に問題はない。だがMIRAIはいったんうまく入り込むと、ほかの機器にもどんどん広がっていく。そしてあるとき一度にどこかのサイトに攻撃をかけるのだ。

その量も半端ではない。1秒間に10億回もアクセスされる。どれだけ半端ないかというと、想像できないくらいだ。それだけのネコが駐車場にいるのを想像できないのと一緒だろう。

このMIRAIくん、2016と2018年に悪さをしている。2016年は手始めということなんだろうが、2018年の攻撃はなんと2年間もじっと仲間が増えるのを待ち続けていたというのだ。いわゆるトロイの木馬型というものに分類されるのだろう。

この記事を見て思い出したことがある。高校生の時、クラスメートから教科書に落書きをされたことがある。そいつはとても賢いやつで、今は東大の教授をやっているのだが、その落書きの内容が、「いまごろ気づいいたか?は、は、は」ってな感じのもの。最後にそれを記した年月日が書いてあった。
どいうことかというと、教科書の終わり近くのページに書かれていて、目を通すだろう時期の何ヶ月も前に書いたいたずらなのだ。

へー、賢いやつってこんな風に長ーい時間をかけて物事を組み立てるんだと感心。
でも、それまで気づかない自分もおろかなのは事実。あーなんてやつは賢いんだ、それに比べて、トロイのぅ、ぼくは、って思ったかどうかは、まったく記憶にない。