花火

 今日の昼、運転中に信号にひっかかってとまったときのこと。先頭が軽自動車、次にバン、そしてボクの車と並んだんだけど、前の方から小さな発射音と一緒に小さな火の玉が飛んできたのね。
 最初なにがなんだか分からず、ハンドルを握りながら身構えた。ひょっとしたら車に引火でもして燃え上がるような事態にでもなるじゃなかろうかとの不安で気配をうかがったわけ。すると少しの間をおいてまた飛んでくる。その後も何発かが、方向も横の方とかにも向かって飛び、やがて花火だと分かった。

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イエモン

 結局昨日のCDは見つからないまま。”The Yellow Monkey” 通称イエモンというバンドのやつで、ボクらのバンドのメンバーが気に入っているやつ。一度演奏してみようということで、そのメンバーが推薦した二曲がコピーされていたんだけど。
 イエモンってのは名前は聞いたことはあったけど、じっくり聴いたことはなく、最初聴いたときあまり感激がなかったというか、あまりおもしろくなかった。要するに感性になじまなかったのね。
 でも、車の運転中とかになにげなく繰り返し繰り返し聴いてると、だんだんよくなってきて。

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左手

 夜のこと。車で坂道を上っていると前の前に大型トラックが走っていて少しスピードダウンを余儀なくされてしまって。そんなことは日常茶飯事だけど、少し奇妙なことがありまして。
 街灯なんかもない坂で、ときどき車のライトに道に散った小枝が照らし出されてたんだけど、最初のうちは、まぁ強風でも吹いて飛ばされたのかなと、そんなに気にならなかったんだけど、でもいやにその光景が続いく。よく考えるとこちらの車線側しか落ちてないし、そんなに強い風も吹いてなかったのになんだか不思議だなとか思い始めて。

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宮古食堂

 今日の昼、ふと宮古島の食堂のことが頭をよぎった。宮古島のトライアスロンに行くときは必ず何回もお世話になるところで、三つほどの小さなテーブルと四,五人がすわればギューギュー詰めになる狭い座敷が二つあるだけの小さな食堂。
 でもね、どういうわけか、「宮古食堂」と宮古島を代表するかのような名前の看板が店先に掲げられているのね。

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スクランブル交差点

 街に出たときのこと。二車線ある車道の歩道を歩いてると、前方で反対の歩道からおじさんが車道をまっすぐに横切ってこられたのね。で、だんだんボクとおじさんの距離が縮まり、このままではボクとほぼ垂直な格好で交差しそうになるぞって状況に出くわしたわけ。
 ちょうどおじさんの向かう先には-したがってボクの斜め前方に-会社があったのであるいはそこに向かわれているんだろうかとか、あるいは「くだらん医者撲滅委員会」の委任を受けたエージェントでボクを抹殺に来たんだろうか、なにかたくらんでいるんじゃなかろうかなどといろいろ考えていたら、そのおじさん、ボクのいる車道の側へ渡りきるとボクのそばを過ぎ反対方向へと去っていかれたのね。

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迷子

 夜の報道番組で海水浴場の迷子特集をやっていた。海水浴場のスタッフや親、迷子になった子供の様子を追っていたんだけど、そんのなかで印象深かったのが、若い母親が吐いた言葉。あたふたと浜辺を走りまわりながら、スタッフに思わずこう叫ぶのね。
「浜辺の人をみんな避難させられないんですか」
 ようするに浜辺に人がいなくなれば自分の子供が残るだろうってわけ。

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駆動

 今日の昼休みも終わり近くのこと。クリニックの駐車場でガンと音がするので出てみると車が低いブロック塀に乗り上げている。運転している方は中年の女性でなんでもUターンしようとして駐車場に前進で入ろうとしたとのことだったんだけど。
 写真で見てとおりブロックは低いとはいえ、50cmはあろうと思われる高さ。うーん、面識はないとはいえご近所さんだからコメントは差し控えようとは思うんだけど、やっぱりうーんってカンジでして。

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親心

 夜、「猫瓶」(ねこべい)という居酒屋にいったときのこと。宮崎駿夫のお話に出てきそうな不思議空間で今日はだれもお客がいない。その代わり店主ご夫婦の6才になるチビちゃんが店内に流れるピアフのシャンソンに合わせて鼻歌混じりに口ずさんでいるってカンジの店でして。

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方言

 今日の朝の番組で愛媛のある地方の方言として「だんだん」ってのを紹介していた。さてなんでしょうってことだったんだけど、正解は「ありがとう」ってことらしい。
 方言にはいわゆる標準語に近いものから、まったく意味が推測できないものまでいろいろある。これは後者のほうだと思うんだけど、それでもある集団のなかで使われているかぎり生きながらえるもの。

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